二科会は、大正3年(1914年)に創立されました。明治期に移入した洋画は、草創期の動向が成熟して一段落し、次のステップに入る時点でした。この中、新旧の対立が顕著になり二科会が文展の旧守に飽き足らず、改革の旗を掲げ、袂を分かって第一回展を東京の上野竹之台陳列館で開いたのが同年10月1日でした。以来、在野公募展の雄として、その一貫した歩みは、文字通り、日本近代洋画の歴史に呼応しています。
アカデミズムと対極の場で、二科会が果たしたその役割は大きく、二科を大きな軸として、その後の芸術運動が、昭和5年の独立美術協会、昭和25年の行動美術協会など多様な枝分かれの中に開花しています。また戦後の昭和後期には、国際的な舞台でも活躍する画家たちが増えていきました。
半世紀以上の歴史を誇る「こども二科展」は、西日本を中心に全国の園児、小中学生から毎年2万6000点近くの応募があります。二科会絵画部会員、会友の先生方により厳正な審査が行われ約1500点を選出します。前・後期に分けて、二科展が開催される大阪市立美術館(大阪市天王寺区)にて作品を展示。子どもの感性が光る愛らしい作品や、新鮮な色づかいの作品など、さまざまな個性あふれる作品を紹介します。特に優秀な団体には団体賞として二科ジュニア賞、産経新聞社賞などの賞を贈呈、入選した子供一人ひとりを表彰する式も会期中に行います。
今年も、たくさんの子どもたちの絵が二科展で入賞し、表彰式が行われました。
ひとりひとり名前を呼ばれ、少し緊張しながら賞状を受けとり、満足そうな笑顔にあふれていました。
「今から外とぶトリ」 さかもと ゆうり
「シンカリオン」 あかさき るい
「幼稚園のピアニカ」 おかもと りょうすけ
「かっこよくする木琴」 やすだ もえか
「スモック」 みずの のどか
「オニヤンマ」 みやぞの ゆうき
「かわいいすず」 みやおか もね
「そうじのブラシ」 なかじま こうたろう
「私のいす」 はるやま ほのか
「ペンギン」 いのうえ ここね
「女の子のスモック」 いば さきな
「あおいろスモック」 まつもと いつき
「腕時計」 もりはら まさと
「たまごのおすし」 あおき ゆうや
「とうもろこし」 くさきよ れな
「てんとうむし」 おき しおん
「キウイ」 みやべ しんた
「おにぎり」 いとう あやね
「まっちゃんのはさみ」 まるやま まつり
「先生のカスタネット」 にしわき えりか
「ハサミ」 ひさくら みおうく
「おさんぽ中」 さわむら みりや
「泳いでる金魚」 のうざき あやな
「ピーナッツチョコレート」 なかつみ はず
「葉っぱ食べてる」 うえき ももか
「くわがたと戦ってる」 おおさか かなと
「火、消すぞ!」 ほしざき ここな
「扇風機が止まってる」 こじま たくみ
「火を消す消火器」 やの りくと
「ゆたかのズボン」 いまい ゆたか
「てんとうむし」 みやもと あおと
「上靴」 いいお こうた
「いちごの消しゴム」 とくとみ れいさ
「楽器の赤いたいこ」 まえだ ゆうと
「キンキンキンハサミ」 おおしま はると
「かっこいい太鼓」 にしむら あつと
「パパガエル」 おおはし ぜん
「くわがたの顔」 いけだ ちゅら